駐在生活

Uncuredのベーコン、ハムについて~アメリカの食について考える~

アメリカのスーパーに行くと商品のパッケージの表側にNo GMO(遺伝子組み換えでない)など、やたらとNo~を強調した表示を目にしますね。

アメリカでよく見る表示

  • No antibiotic(抗生物質を使用していない)
  • No artificial flavors(人工甘味料を使用していない
  • No preservatives(保存料(防腐剤)を使用していない)など

上記のものは調べればすぐに出てくるのですが、わかりにくいのがベーコンに書いてあるUncuredではないでしょうか。

皆さんは意味をご存知ですか?何となく知っている方も初めて聞いたという方も、今回疑問に思った方はぜひご一読ください。

Uncuredとは亜硝酸ナトリウムの入った塩せき液に、浸していないという意味。

以前からアメリカでは発ガン性物質になる可能性のある亜硝酸ナトリウム(Nitrite)は国民の嫌われ者のようです。

日本ではベーコンやハムなどの原材料名に発色剤(亜硝酸ナトリウム)と書かれていることが多く、赤みを固定させる働きや、獣臭さを消す、細菌の増殖を防ぐなどの効果があります。

ですが、亜硝酸ナトリウムは毒性が大変強いとされるため、最近では日本でも亜硝酸ナトリウムを使用していない、無塩せきと書かれた商品が増えました。

無塩せきの商品は発色剤を使っていないため、ハムやベーコンがピンク色をしておらず、うす茶色をしています

本来ならこれが自然な加工肉の色なのでしょうが、これをおいしく見せるために企業の都合でピンク色に発色して販売されているのですね。

Uncuredは本当に安全?衝撃の事実!

Uncuredと書かれたベーコンの食品表示を見てみましょう。おそらくCelery Powderと書かれていることが多いのに気がつくでしょう。

Celeryは野菜のセロリのことですが、実はこれ、天然の亜硝酸ナトリウム液が作れます。

表示を細かく細かく見てみるとほとんどのものが亜硝酸ナトリウムは使用していません(:天然成分のものは除く)と書いてあります。

 

世間で騒がれた亜硝酸ナトリウムをそのまま使い続けるのはまずいだろうということで、企業が考え出した苦肉の策なのでしょう。

しかもUncuredといっても人工の亜硝酸塩の入った塩せき液に漬けていないというだけでセロリパウダーの入った塩せき液に漬けたものはUncuredと表示していいのだそうです。

めい
それって意味ある?
つまりcured(漬けてる)ってことなんだねw
ピロピロ

実際whole foodsで見つけたuncuredのハム(Trader Joe'sやCostcoにも同じようなものはあります)はとても鮮やかなピンク色をしていますね。

発色剤が使われてないはずなのにどうしてアメリカのベーコン、ハムはこんなに鮮やかなんだろう?と筆者はいつも疑問に思っていました。

日本の無塩せきハムはうす茶色〜ピンク色だからです。なるほど、アメリカのベーコン・ハムはこのような抜け道があったのですね…

そもそも亜硝酸塩は安全なのか?

このように、不評な添加物を入れ続けていると商品が売れないため、企業は名前を変えて販売しようとしますが、結局のところ安全なのでしょうか?

実際、亜硝酸ナトリウムは微量であれば身体に影響を与えることはないと考えられています。

亜硝酸ナトリウムが使われていないと雑菌が繁殖しやすい、動物臭いというデメリットもあります。

そして実際、人は普段の生活の中で野菜を摂取して硝酸ナトリウム(体内で亜硝酸塩に変化する)を身体に取り込んでいます。

めい
普通に野菜食べて亜硝酸塩は作られるらしい…

Uncuredのベーコン、ハムは塩分多め

雑菌日繁殖を抑えるためUncuredはCuredよりも塩分が多めになっている傾向があります。

亜硝酸塩にとらわれすぎて塩分過多になるのはよくないですね。

何を食べるにも適量、バランスをとって

筆者は記事を書くまでは、亜硝酸塩はなんとなく体にわるいんだろうなぁと考えていました。

日本ではなるべく無塩せきのものを買っていましたし、アメリカでもそれをずっと探していました。

しかし、調べていくうちにUncuredではないベーコンを少量食べても特に問題ないという結論に至りました。

結局は適量を守る、バランスの摂れた食事を毎日食べるという、当たり前のことが大切なのだと思います。

Uncuredだから、安全だから大丈夫、と言い訳にして大量に食べたのでは本末転倒です。

そもそも亜硝酸ナトリウムうんぬんの前にベーコン、ハムは塩分も脂肪分も多いですよね。

アメリカの商品はやたらとまるで身体に良いかのように謳っていたり、造るまでの過程や生産ストーリーを売りにしているものが多いと思います。

オーガニックだからグルテンフリーだからビーガンだからと安心して、砂糖や脂肪をたっぷり摂ることに甘んじているような気がしています。

美味しいものは大体カロリー過多だったり塩分、糖分、脂肪分が多かったりしますから、ほどほどに。

うまい謳い文句に騙されず、主食・主菜・副菜、バランスよく適量だけを食べる、この基本を守っていればよっぽどのことがない限り体に支障はないと思いました。

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